大福

鉄道やバス、船など様々な乗り物などが好きな大学生の拙いブログです。ゆるーく書いています。

【駅探訪】吾妻線・川原湯温泉駅

 皆さんこんにちは、水野です。今回は、群馬県秘境駅ともいえる吾妻線川原湯温泉駅についてご紹介していきたいと思います。この駅は八ッ場ダムとのかかわりが深く、そこをメインに紹介もしていこうと思います。

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目次

1. 川原湯温泉について

 川原湯温泉の歴史は、1193年(建久4年)に遡り、源頼朝が狩りをしていた際に見つけたと言われています。それにちなみ、源氏の家紋のある共同浴場王湯」が有名です。

 後述するので深くは触れませんが、川原湯温泉八ッ場ダムとのかかわりが深く、2014年ごろ移転をしています。そのため、川原湯温泉を語るには、昔と今の両方について深く掘り下げる必要がありますが、なかなか難しいと思うので、さわりだけのご紹介になるかと思いますがご了承ください。

 かつての川原湯温泉の町並みは古く、風情を強く感じます。名湯と呼ばれ、多くの人に愛されていただけあるなと感心します。

 現在の川原湯温泉は、かつてと比べるとかなりの高台に移動して、かつての面影を感じるすべは無くなってしまったものの、新しい川原湯温泉も見どころはたくさんあり、ぜひ多くの方に訪れていただきたいですし、草津温泉四万温泉などと比べてみていただきたいです。どちらにも違った良い点がありますから。

2.八ッ場ダムとのかかわり

 川原湯温泉地域は、常に八ッ場ダム建設に関わり、激動の渦中に巻き込まれ続けてきました。

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工事中の八ッ場ダム

 八ッ場ダム建設計画は、1949年の「利根川改定改修計画」にルーツを持ちます。台風による水害から、東京や千葉などの都心部を守るために造ることが計画されました。

 なぜ、都心でもないのにこんな田舎町が…とお思いの方もいらっしゃいますが、川原湯温泉地域に流れる吾妻川渋川市あたりで利根川に合流するため、増水時に水をためておく場所が必要であったそうです。他にも、併せて10の候補があったのだそうです。

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 実際に、八ッ場ダム建設計画発表の際に多くの反発があったそうです。それもそのはず、名湯として知られる川原湯温泉と周辺温泉街一帯がすべて水没する計画だったからです。

 何度も反対運動や、それに対する交渉が国や自治体主体で行われ、一度は建設で合意し1992年に協定が結ばれ、1994年に初めての工事が行われました。それにより、多くの住民が補償金を手にし、長年愛着のあった土地を泣く泣く離れる決断をしました。

 しかしながら、2009年民主党政権になってから建設中止の発表。これに対し、苦渋の決断をしてすでに行動を起こした地元を含めた利根川水系自治体や住民は怒りを覚え、かなり紛糾したことは記憶に新しいでしょう。結果として、自民党政権に戻ってから八ッ場ダムの建設が進む運びとなり今日に至ります。

f:id:mizunotravel:20190715145213j:imageこうじげんばにの工事現場に残る旧線跡

 八ッ場ダム2019年度中の完成が見込まれている。水が入る前に、ぜひ八ッ場ダムやダムに沈む旧川原湯温泉を見てきてほしいものです。八ッ場大橋から見ることができます。川原湯温泉駅から向かう途中に新川原湯温泉と資料館があるので、ぜひ訪れてみていただきたいです。今は確かツアーも行っているはずです。

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 川原湯温泉駅新設に際して、吾妻線も新線に差し替えられました。トンネルが増え、景観が損なわれたことは、旅行好きなどからの不評を買っていますが、安全な運航には致し方ないのかなとも思います。

3.川原湯温泉駅の現在の様子

 現在の川原湯温泉駅は、旧駅舎が2面2線であったのに対して、1面2線の島式ホームになっており、新しくなったもののかつての風情はなくなりさみしさも感じます。

 外観はこんな感じ。とてもきれいで、壁のカラーリングも素敵だと思います。ちなみに、トイレはこの壁の裏側にしかなく駅構内にはないので、お早めに済まされるのが良いのかなと思います。


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 かつては特急列車・草津も停車していたこの駅ですが、新駅になり1年後に特急停車駅削減の方針のあおりを受け、特急停車駅から格下げをされてしまいました。ゆえに、651系草津号の通過時にはさみしげな風がホームに吹きかかります。

f:id:mizunotravel:20190715144909j:image動画から切り出したため画角が良く無いです…

 駅舎に入ると、中は落ち着いた雰囲気でした。無人駅の多い吾妻線ですが、この駅は業務委託を受けて駅員が配置されているご様子。確か旧駅の時代は無人駅だった気がします。

f:id:mizunotravel:20190715145009j:image改札から見て右側に駅員さんがいます

 川原湯温泉駅は、橋上駅舎となっております。見ての通り、スペースは狭め。ここ最近は、団体観光客も長野原草津口駅を使用するようになったため、この程度のスペースで良いのかもしれません。が、中を詳しく見ていくと前言撤回したほうがよろしいでしょうか。展示などの工夫がなされ、狭いスペースながらもこの街の魅力をあらわそうとしている駅内の姿に感銘を受けました。(偉そうですが)ぜひ、自分の目で一度見ていただきたいポイントの一つです。

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 階段を下って早速ホームへ向かいましょう。島式ホームのため、突き当りの右階段・左階段のどちらから降りても、長野原草津口駅方面と渋川方面のどちらにもいけるので迷うことはないと思いますが、全面展望や後面展望がお好きな方は、長野原草津口駅方面が左から、渋川方面が右側と覚えておいていただくといいのかなと思います。ちなみに、自販機はどちらから降りても買うのに苦労はしないです。(確か)

 新しい駅であるため、やはりホームもきれいなイメージ。しかし、前後がトンネルなため、きれいな鉄路を眺めることは難しいです。しかし付け替えられた線路など、あまり見ることのないきれいな風景は、鉄道好きには見ものであると考えます。

 ちなみに、列車がやってくるとこのような風景です。

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4.最後に

 いつも、吾妻地域の激動の渦中に居続けた川原湯温泉。そして、その玄関口として長らく活躍をしてきた川原湯温泉駅。旧駅や温泉街は時代の波に沈んでいきますが、記憶の中に深く残り続け、新しい温泉街と駅がアイデンティティを受け継いでいってくれることに間違いありません。ぜひ水が入り、町が沈む前にぜひ一度訪れてみていただきたいと強く感じます。